TEDxYouth@Tokyo2015 雨宮悠天によるbeauty classのレポート

TEDxYouth@Tokyo2015 雨宮悠天によるbeauty classのレポート

TEDXyouth@tokyoでのプレゼンテーションにて

 

 

2015年TEDxTokyoでプレゼンテーションを行った際のレポートをしています。

 

2014年に引き続き私雨宮悠天の役割はインターナショナルスクールに通うバイリンガルのティーンネイジャー(ほぼハーフの高校生の女の子)に対して美容に関するテーマでのプレゼンテーション。

 

TEDxYouth@Tokyo2015 beauty classと名付けられたこの時間のテーマは「外見に関するコンプレックス」で、これをグループディスカッションしてもらい、新しい価値観を得てもらうための時間としました。 ディスカッションは全て英語です。

 

 

 

 

TEDxYouth@Tokyo2015雨宮悠天のティーンネイジャーに対するプレゼンテーションのレポート

 

TEDxYouth@Tokyo2015

 

Tedex tokyo2015雨宮悠天のプレゼンテーション・ディスカッションテーマの意図や目的

TEDxYouth@Tokyo2015 beauty class グループセッションの模様

 

 

ハーフの女の子は日本にいる限り見た目・風貌からして異質な存在と見られ、自分がどう見られているかをいろんなシチュエーションで感じ取る機会に晒されます。

 

良くも悪くも日本でいろんなリアクションが彼女らに向けられ、時には傷つくこともあるものです。

 

TEDxYouth@Tokyo2015でのプレゼンテーションの最大の目的は、日本で異質だと見られがちな外見について自分でどう感じているのかを皆で共有し合い、自分の魅力に気付き学びを深めていくといった点にありました。

 

 

 

見た目に対するコンプレックスについて

ブロンドの女子高校生

 

日本人の大人からするとブロンドや青い目をした女性は「美しい!」と感嘆してしまうものがあります。

 

しかしまだ成熟していないティーンネイジャーたちは、美しくても日本にいるというだけでガイジンとからかわれたりして自分が周りの子とちょっと違って嫌な思いをすることも少なくないのです。

 

 

 

見た目に対していろいろと言われと、否定的な思い・不愉快な思い・悲しい思い・やるせない気持ち、など複雑な反応が怒ります。

 

この複雑な感情の集まりが本来のコンプレックスです。

 

※日本人がよく口にするコンプレックスは劣等感として直訳されることが多いようですが、心理学でいうコンプレックスは英訳通り複雑性です

 

 

 

そしてこの複雑な心情に紐づいてネガティブな言動を引き起こすのが「劣等感コンプレックス」。

 

否定的にとらえるがゆえに自分の中では受け入れ難く、対人関係で困ったりするので厄介です。

 

TEDxYouth@Tokyo2015 beauty classのテーマはここに焦点を当ててグループディスカッションが始まりました。

 

 

 

ディスカッションで「皆それぞれに」ないものねだりが起きていると気付いた

TEDxYouth@Tokyo2015グループセッションの模様1

TEDxYouth@Tokyo2015 beauty classグループディスカッションの模様

 

 

グループセッションでは個々にこんな劣等感についての外見に関するコンプレックスのシェアがありました。

 

 

 

  • curly hair猫毛が嫌い
  • バキバキのstraight hairストレートヘアが気に入らない

 

 

  • High waist 高すぎる腰(足が長い)がコンプレックス
  • 私はshort leg足が短いのが嫌

 

 

 

うねるような髪が嫌だと言う子の隣にはストレートな髪が気に入らないという子がいる。長い脚に恥ずかしさを感じる女の子をよそに胴長に嫌気を感じる子がいる。

 

まさにこのグループディスカッションは「ないモノねだり」が自分以外の他の子でも起こっているということを知ってもらうための時間だったのです。

 

 

自分が抱える劣等感が他の子にとっては憧れの対象になっていることに気付いた?

 

と投げかけた時、ティーン達が笑い合って場の雰囲気がほぐれたように思います。

 

TEDxYouth@Tokyoのティーンネイジャーたちと

TEDxYouth@Tokyoのティーンネイジャーたちと

 

 

グループセッションの合間にListen , listen!(聞いて)と言葉を発したとき、一瞬で静かになって真剣になる彼女たちの眼差しが忘れられません。

 

彼女たちの「TEDxYouth@Tokyo2015 beauty classに参加している目的意識とそこへの適切な言動・集中力」は大人の私にとってハッと気づかされた部分もあったほどです。

 

 

 

コンプレックスは魅力を開花させる強い武器

ハーフの女子高校生

 

私たち大人であっても一つか二つくらいは劣等感コンプレックスを持っています。

 

ハーフの子は普通の日本人とは違う見た目をしているだけの話で、きっと片親の母国に行ったら全くそんな扱いを受けることはないのではないでしょうか。

 

「日本にいるから」そうした劣等感コンプレックスを感じさせられてしまうところが大方なのだとも思います。

 

 

変えることのできない見た目に対して途方もない絶望感に駆られることもあると思いますが、実はここに人として爆発的な成長や開花が潜んでいることも確かです。

 

TEDxYouth@Tokyo2015のテーマが「Ingriting quriosity(好奇心に火をつけろ!)」でしたので、beaty classの自分の魅力に気付いて開花するというテーマと導線が引けたように思います。。

 

 

 

ハーフという見た目がちょっと異質な子の強み

 

ハーフのように見た目が普通の日本人とはちょっと違う子は、自分自身がそうであるがゆえに異質なものや他人を認められる環境で育った強力な財産を持っています。

 

多様化が激化する現代、自分の常識が他人のそれと同じとは限りません。そんな時に彼女たちはいつしか自分のポジショニングを認識する機会が訪れるかもしれません。

 

 

そして外見に対する劣等感コンプレックスから解き放たれ、自分の魅力は何かを発見すると女の子は内外ともに自信を持てるものです。

 

 

 

TEDxYouth@Tokyo2015beuty classのまとめ:普遍的な美など存在しない

 

Carl Jung

どんなに血のにじむような努力をし続けても解消されることなく途方もない絶望感にかられるとき、劣等感コンプレックスによってそれらの次元とは異なる高次に至ることがある。パーソナリティの成長こそ最も価値が高い。

 

TEDxYouth@Tokyo2015beuty classは参加者のディスカッションを総括したうえで「自分の魅力に気付いて華やかに開花せよ」と締め括りました。

 

 

 

 

ないものねだりしようが他人・周りがどう言おうが自分の外見は何一つ変わりません。

 

しかも美しさなど時と場合、時代、国、人によってそれは異なり、普遍的な美しさなど存在しません。

 

 

女性はメイクという方法で外見を変えることができますが、誰から見てもハッとするような美しさは絶対的に内発的な形でしか開花変化しえない性質をしています。

 

 

そして外見に対する劣等感コンプレックスは外見だけでなく内面も爆発的に変えてしまうほどの力を持つことがあります。これが美容業に携わる私自身が実感している真実です。

 

 

 

有意義な時間を共有できたことに心から感謝します。TEDxYouth@Tokyoという場で二年連続でプレゼンテーションの機会に恵まれ、光栄です。

 

 

 

We had great experience on beauty class of work shop.I can say the power of complex makes you more attractive.I hope we will find the key of our attractive on our life time.

There is nothing of common beauty.It is always in you.

 

 

TEDxYouth@Tokyo2015外観

 

TEDxYouth@Tokyo2015外観

 

 

執筆:雨宮悠天
私自身も生粋の日本人ながら幼少からずっとハーフと言われてきましたが、このプレゼンテーションはそんなバックグラウンドから着想してお届けしました。
自身はイギリスでの滞在経験あり。2014年のTEDx youth@tokyoでは五感感覚についての英語のプレゼンテーション・グループセッションを行わせていただきました。

 

雨宮悠天によるTEDx youth@tokyo2014五感感覚についての英語のプレゼンテーション・グループセッション後にスタッフの皆と

 

 


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